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出雲製鋼株式会社による祈願祭

 今月16日より、鉄の未来科学館で始まりました企画展「第二次世界大戦とたたら製鉄 出雲製鋼株式会社」。現在、展示スペースには金屋子神社の祭礼に掲げた幟が展示されています。願主は出雲製鋼株式会社社長・古島安二氏。幟に記された日付は昭和14年(1939)12月10日。

 

当時の祭礼を撮影したと思われる写真がこちら。注目すべき点は、高殿内にたくさんの木材が積まれていること。操業直前という感じではありませんね。昨年より実施している山内総合文化調査の際に、今回の企画展に関する出雲製鋼株式会社関連史資料が多数発見されました。これらをひとつひとつみていくと、昭和15年より大鋼場(大どう場をしめすのか、元小屋の作業場をしめすのか慎重に調べなければいけません)および水車場のコンクリ工事をおこなっています。

 

それより前、旧暦11月8日の鞴(ふいご)祭りに合わせて再興の祈願祭をおこなったと考えるのであれば、やはりこの写真も12月10日ころに撮影されたものと推測できます。ちなみに、出雲製鋼株式会社の操業のために現吉田町域で砂鉄採取がスタートするのが昭和14年。現在科学館で砂鉄採取に関する史料も展示しておりますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

この幟、朝日施設長が長年大切に保管をしてくれていました。きれいになった元小屋でひろげてみるとこんな感じ。菅谷たたら山内に祀られている秋葉さんの例祭日、今月22日から科学館で展示しています。(文責:小原)

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